美術館&ギャラリーめぐり

 

見に行った美術館&ギャラリーの感想です。見たその時の感動を忘れないために書くことにしました。

 

奈良美智展 「I DON’T MIND IF YOU FORGET ME.」
2002年2月11日 芦屋市立美術博物館
 

雑誌「MOE」に何度か特集で見ていて気になっていた作家sanですが、「たけしの誰でもピカソ」という番組で、実際に下描きも何もないキャンパスに向かって描いては塗りつぶす姿を見て、次から次へと溢れてくるすごいパワーに驚きました。2000年8月まではドイツを拠点に活動していました。ケルンを離れ、日本を拠点に制作活動するにあたって、横浜で始めて国内の美術館での本格的な個展が開かれました。その後、芦屋市立美術博物館で行われることを知ったので、友達から近いことだし1度行ってみようかと誘われ行ってみることにしました。
上の写真は 唯一写真撮影許可されていた“Surfing Dog”です。触れてもいいし乗ってもいいのですが、子どもがずっと乗っていてなかなか写真を撮ることができませんでした。この作品は横浜では固定されていたそうですが、名前のとおり、サーフィンのようにゆらゆらしていました。
涙を流す立体“Foutain of Soroow”は立体作品のなかで1番気に入りました。三角の小部屋にあった“Melting Moon”は通り過ぎてしまうような隠れたところにあって入ってみてびっくりしました。キャンパスに描かれたものの中では“Candy Blue Night”があめをなめている表情があどけなくて1番気に入りました。
また、メモ用紙などさまざまな紙切れに書かれたドローイングを見ることによって、作品になる前の奈良sanの心を覗き見たような気がします。「ドローイングは外で遊んでいて泥んこになったというようなリアルな汚れ。キャンパスのほうはお風呂に入ってきれいになった後。」と奈良san自身が言っておられる意味がよくわかりました。“Fountain f Life”や大絵皿になどに描かれた大がかりな立体作品と実際に向き合うと大きさに圧倒されました。一度見たら忘れることができないインパクトのある作品ばかりでした。

米倉健史のキルティングアート展
2002年2月24日 池田市立 art gallery IKEDA

  米倉sanのキルティングアートの原画を見るのは、98年のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展以来でした。イタリア・ボローニャ国際絵本原画展で児童図書展賞を受賞した「かみひこうきとんだ」の作品中心でしたが、初めて見る作品もいくつかあって食い入るように見てしまいました。パッチワークではないキルティングアートは、絵の具の代わりに染めた布を使って風景画を描く夢のような新しい世界です。とてもきれいな色使い、椅子やテーブル、窓など細かいディテールを表現しているところがとても気に入りました。何よりも作品に添えられている詩がとてもステキなんです。クリスマスの作品ばかりを集めた「CHRISTMAS BOX」に収められている作品がすごく気に入り、本が欲しかったのですが、5000円もするので今回はあきらめました。